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| 健康福祉向け人工喉頭システムの
研究開発 |
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■研究代表
東京大学先端科学技術研究センター教授

伊福部 達

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■参画機関
東京大学 先端科学技術研究センター、北海道東海大学、北海道立工業試験場、(株)電制 |
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| 健康福祉向けIT機器の開発と事業化 |
視力や聴力に障害を持つ人々は、必ずしも失われた身体能力を完全に取り戻したいと思っているわけではない。それよりも、移動やコミュニケーション、情報の獲得など日常生活に必要な機能の補助やサポートがほしいと願っている。本研究ではこうしたニーズに応え、視覚・聴覚・発声などに障害を持つ人々を支援するための健康福祉向けIT機器の開発に取り組んでいる。具体的には(1)聴覚障害者の会議参加を支援する音声同時字幕システム、(2)聴覚障害者のための触覚ディスプレイとジョグダイヤルを組みあせたWebインタフェース(TAJODA)、(3)疾病等で声帯を失った人のためのハンズフリー人工喉頭などがあげられる。音声同時字幕システムと触覚ジョグダイヤルについては2005年までに製品化が完了し、経済産業省の地域新生コンソーシアムに採択されたため、2005年度はハンズフリー人工喉頭の事業化に注力した。
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| ユーザビリティとユニバーサルデザインを重視 |
人工喉頭とは、喉頭ガンなどの理由で声帯を摘出した人の発声を補助する機器である。海外製品も普及しているが、1998年に産学官の共同開発により国産の電気式人工喉頭「ユアトーン」が製品化され、本プロジェクトの参加企業である(株)電制から発売されている。ハンズフリー人工喉頭はユアトーンの技術をベースに、より自然な発声とハンズフリー化を実現した。開発にあたっては実際のユーザを被験者として装着感や音声分析、操作性などについての実験・評価を行なった。2006年度はデザイン・ユーザビリティグループと連携し、音声の個人性・自然性の向上を目指した研究開発およびユニバーサルデザイン化を目指した開発を進め、ユアトーンの機能アップも含めたフルモデルチェンジに着手し、地域新生コンソーシアム事業などの利用を視野に入れた事業化を推進する計画だ。
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| 研究成果報告 |
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■成果の概要
(1)音声同時字幕システムの製品化(聴覚障害者支援) |
| 2005年度 経済産業省「地域新生コンソーシアム研究開発事業」に採択され、事業化へ向けた開発を進めている。 |
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実用化ハードの開発
会場用字幕システムボックス(誰でも迅速な設営と撤収が可能)の開発 |
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試験運用実績
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、東京大学や群馬大学での授業支援、国語研究所フォーラムなど20件以上で試験運用 |
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■成果の概要
(2)触覚ジョグダイアルの製品化(視覚障害者支援) |
| 2005年度 経済産業省「地域新生コンソーシアム研究開発事業」に採択され、商品化へ向けた開発を進めている。 |
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開発、販売会社の設立 |
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触覚ジョグダイアル(TAJODA)の一部として話速変換をもつスクリーンリーダを発売 |
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■成果の概要
(3)ハンズフリーの人工喉頭の開発と評価 (発声障害者支援) |
| ハンズフリーの人工喉頭の用途拡張のための基礎研究 |
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ウェアラブル人工喉頭の設計と評価 |
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様々な発声困難児・者を対象とする音声生成器への展開研究 |
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| 企 業 〜 Interview 〜 |
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| エンドユーザから認められ、信頼される製品づくりを |
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株式会社電制 代表取締役社長

小池田 章 氏

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当社は、1998年に伊福部先生の研究室と共同で人工喉頭「ユアトーン」を開発し、これまでに約3500台を販売しています。従来の人工喉頭は片手で装置を喉に押し当てて使用するため、電話しながらメモを取るといった操作には不向きでした。現在開発中のハンズフリー人工喉頭は、胸ポケットに収まる大きさの本体と無線式スイッチより構成され、より自然な抑揚の発声とハンズフリー化を実現しています。従来製品より搭載機能を少なくし、ユアトーンの改良型というよりは用途や目的によって使い分けられるラインナップ商品という捉え方をしています。
当社は、主に官公庁や電力事業向けの制御機器を開発・製造していますが、本プロジェクトで健康福祉機器分野の開発に携わることは、本業に次ぐ第二の柱を築くための土台づくりになっていると考えています。人工喉頭は一般的なコンシューマ向け製品に比べユーザの絶対数が少なく、爆発的なヒットが望める製品ではありません。しかし海外製品よりも高品質・低価格で多彩な機能を持つユアトーンは利用者から高い評価を得ており、エンドユーザに認められる商品を提供しているという実績は一つの自信につながっています。ハンズフリー人工喉頭の事業化においても、利益優先の考え方ではなく、ユーザからの信頼を得られる長期的なビジネスとして育てていきたいと考えています。
また、本プロジェクトを通じて共同研究から製品開発、事業モデルの構築、製品化・販売、アフターフォロー、新規市場の開拓まで一連のプロセスを経験することができ、そのノウハウは他の事業プランにも活かされています。今後も大学との共同研究・開発を積極的に行ない、大学のシーズと当社の技術力・マーケティング力を融合した新しいビジネスを生み出していきたいと思います。
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